10日間の奇跡
「雷斗どうしたの?」

結香は不思議そうにたずねる。

俺は、はっ!!と我に帰った。

結香をじっと見つめていたらしい。


「別に…。」


俺はまたこんな曖昧な返事をする。すると結香は悲しそうにな笑顔で言った。

「そっか……。」


俺は悲しそうな笑顔に気づいてやれなかった。

窓を見ると外はもう真っ暗だった。

「結香今日はもう遅いから帰った方がいいよ。」


「あっ!!本当だ!!じゃあ雷斗また明日終業式終わったら来るね。」


そう言って結香は帰って行った。

明日終業式なんだ……。


「夏休みかぁ…。」

俺は呟く。
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