10日間の奇跡
「どうしてここに…?」

俺は睨み付けた。

「おいおい。そんな怖い顔するなよ…。
父親が息子に会いに来てはいけないのか?」

親父はにっこり笑った。

俺は睨み付けるのを止めない。

「俺は…俺は…お前みたいなやつ父親だとは認めない!!

母さんはお前を待ってたんだぞ!!?」

俺の睨み付けた目から涙が溢れた。

記憶が還って来た。

あの…

自分の母さんが死ぬ瞬間のこと…

いまいましい記憶が。
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