10日間の奇跡
これが俺の記憶だ。

俺は睨むのを止めない。

あの時の俺は結局何も出来なかった。

そんな自分が情けない。

「出ていってくれ!!!」

親父は少し寂しい顔をしたが俺にはそんなのどうでもよかった。

俺は親父を力いっぱい外に押し出した。

そして乱暴にドアを閉めた。

カツンカツンと足音が遠ざかった。
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