10日間の奇跡
5.エピローグ-今-
あれから親父はよく病室に顔を出すようになった。
あの奇跡の夏から3年が経過した。
だが俺はまだちゃんとここに生きている。
「なぁ…雷斗…。」
「なんだ?」
「心臓移植しないか?そうすればこれからも生きていけるぞ?」
親父の提案に俺は首を横に振った。
「ごめん親父…。俺、母さんから生まれた時からあるこの心臓で生きて生きたいんだ。」
「そうか…。まぁ、お前ならそう言うと思ってたがな。」
親父は笑った。
俺もつられて笑った。
「それに心臓は記憶もするんだって…。
今の俺には失くしていい記憶は無いんだ。」
「それは俺もだ。」
また笑った。
今度は二人同時に…。
あの奇跡の夏から3年が経過した。
だが俺はまだちゃんとここに生きている。
「なぁ…雷斗…。」
「なんだ?」
「心臓移植しないか?そうすればこれからも生きていけるぞ?」
親父の提案に俺は首を横に振った。
「ごめん親父…。俺、母さんから生まれた時からあるこの心臓で生きて生きたいんだ。」
「そうか…。まぁ、お前ならそう言うと思ってたがな。」
親父は笑った。
俺もつられて笑った。
「それに心臓は記憶もするんだって…。
今の俺には失くしていい記憶は無いんだ。」
「それは俺もだ。」
また笑った。
今度は二人同時に…。