君のもの。Ⅱ






下校時の通学路…―――。



僕は、愛しい人の温もりを感じた。

それは温かくて、何より優しかった。







「タカ、全部話して?…昨日から様子がおかしいと思ってたんだよ。」



「………」



「タカ…、お願い。話して?」





僕は耳元で響く琴夜の声を聞いて安心したんだ。



でも、琴夜…。





話したら、僕はきっと琴夜を傷つけるよ…。





僕は琴夜に嫌われてしまう。



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