君のもの。Ⅱ








「ねぇ…」



「えっ…?」





誰かに話しかけられたような気がして、反射的に振り向いた。





だけど、そこには誰の姿も無かった。







「空耳…?」



「…違うよ」



「えっ…!?」





また、さっきの声だ!





「誰…?」



「僕…、啓太だよ」





啓太…?







姿なんて見えるはずがなかった。





だって、その声は空から降ってきたものだったんだから。







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