君のもの。Ⅱ






それから琴夜は何も聞いてこなかった。



琴夜、ごめんね…。







僕は少し弱すぎたんだ。



琴夜に一番聞きたいことを聞けなかった。









"けいた"の存在…。





琴夜を傷つけるのが恐かったんじゃないんだ。



傷つくのを恐れていたのは僕なんだ…。





ねぇ、琴夜…。



僕は君の悲しすぎる過去を埋める自信なんてありませんでした。







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