君のもの。Ⅱ








「僕…、幸せだったのにっ…」





啓太は大粒の涙をぼろぼろと流していた。





「……死にたくなかったよぉ…」







僕は、今にも消えてしまいそうな啓太をただ見ていることしか出来なかった。



ねぇ、啓太…。



"死にたくなかった"





その言葉は、死んでしまった啓太の何よりの願いだったんだと思う…。










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