君のもの。Ⅱ
「先輩、おまたせー!」
校門で待っていると、後ろから君が抱きついてきた。
君と手を繋いで、僕の家に向かった。
あの時、君の顔が少し赤かったのを覚えてるよ。
熱があったのかな…?
君といると、なぜか時間が早く流れていくんだ。
僕はそれが惜しかった。
もっと君と一緒にいたかった。
君の笑顔を見ていたかった。
啓太…。
僕たちはその日、一つになったね。
…僕は忘れないよ。
君の涙も、温度も、全部。