君のもの。Ⅱ
…タカ。
君の笑顔は、啓太によく似ていた。
いや、啓太そのものだったんだ。
僕はビックリしたよ。
タカ…、君は気付いていたかな…?
僕は、君と啓太を重ねていた。
君を見ていると、啓太がいた頃に戻れる気がしたんだ。
気付けば、司の教室に行くたびにタカを目で追っていた。
君の笑顔は、僕の心に空いた穴を少しずつ埋めていくようだった。
たまに目が合うと、僕はすぐにそらしてしまったね。
タカ…、僕はすぐに気付いたよ。
僕は君に恋をしていたんだ…。