君のもの。Ⅱ




タカはどこだろう…?



僕は人の並みに逆らって進んだ。





すると、行き交うサラリーマンのちょうど隙間から、小さな男の子が見えた。





タカだ…。





タカは、おどおどしながら立ち止まっていた。



周りをキョロキョロと見回している。



そんな所で立ち止まったら危ない…。





「…タカ!」



僕は呼ぶと同時に、タカの腕を掴んだ。



タカはビックリしながら振り返る。





「琴夜っ…」



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