君のもの。Ⅱ




「う…琴夜…」





良かった。







タカが無傷だと分かると、自然と笑みがこぼれる。





でも、それとは裏腹に腰の辺りがズキズキと痛むのに気付く。



…強く打ったみたいだ。





タカを抱き上げようと、右手に体重をかけて立ち上がろうとするが、苦痛に顔が歪む。





「琴夜っ…ごめん、琴夜ぁ…」





タカが必死で謝っているのを見ていると、僕の脳裏には、やっぱり思い浮かべてしまう人がいて…。







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