君のもの。Ⅱ
「痛くないよ…、大丈夫。タカを守れて良かった…」
「琴夜ぁ…////」
身体を離して、タカに笑顔が戻ったのを確認すると、痛みなんて、そんなもの消えた気がしたんだ。
それから僕たちは、僕の自宅へと向かった。
家に着くまで、ずっと離すことの無かった温かい手。
僕は、この先もずっと、この小さな手を握りながら生きていくんだと思ってた。
そんな小さな夢が、あんなにも簡単に壊れてしまうなんて、僕は考えもしなかったよ。