君のもの。Ⅱ
―――…啓太。
ごめん…。
約束は…、守れそうにない。
あの時の僕は、未来に君がいないことを知らずにいた。
幸せすぎた僕は、君との未来を描きながら生きていた。
でも君は、もういない…。
どこにも、いないんだ…。
ねぇ、啓太…。
約束、破ったら、怒るのかな?
ごめん…、啓太。
僕を、思いっきり責めていい。
だから、啓太…お願い。
僕は、我慢出来そうになくて…。
「タカ…―――。」
啓太…、少しの間でいい。
…僕に、甘い夢を見させて。