君のもの。Ⅱ
第ニ章 出逢いと別れ
タカside
夏休みが終わった。
登校、初日。
「…おーい、タカっ!」
「あっ…司、ごめんね…いきなり呼び出したりして」
「いや、良いけど。…で、大事な話って何?」
「うん…、えっとね…」
司に嫌われてしまっても、それはきっと仕方ないことなんだ。
司を裏切った罰…、僕には、ちょうどいい。
「あのね、司…」
…言わなきゃ。
「僕、…ずっと司に隠してたことがあるんだ」
もう、何も隠したくない…。
嘘なんか、つきたくない…。
「実は、僕…」
…もう、嘘はつかない。
「…司のお兄ちゃんと、………琴夜と、付き合ってるんだっ…」
僕は、そのまま下を向く。
司を見るのが恐かった。
今にも、泣き出してしまいそうだ。