君のもの。Ⅱ








違う…、きっと違う。



昨日出逢ったばかりの、お互いを何も知らない同士の他人に抱く感情なんて…。





きっと、すぐに消えてしまう。





…ほんの少しの気の迷いだ。







だって僕には…、琴夜がいる。



いずれ離れても、ずっと琴夜を好きでいるって決めたんだ。







「…タカ?」





拓海に名前を呼ばれてハッと我に返る。





「やっぱり、元気無ぇな…」



「……ほっといてよ」



「ほっとけるわけねぇだろっ…!」



「…ぇ……」





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