君のもの。Ⅱ
そういえば…、また二人きり。
どうして僕はこんなに緊張してるんだろう…?
おかしいよ…。
チラッと拓海の顔を見ると、見事に目が合ってしまった。
即座にそらしたものの、もう遅いのは分かってる。
「…今、俺のこと見てたっしょ?」
「そ、そっちこそっ…」
「俺は視線感じたから見ただけだよっ!」
「…っ……」
何も言い返せなくなってしまった。
と、同時に、またドキドキが止まらなくなった。
いつも僕ばっかりドキドキしてる…。
…拓海は、ずるいよ。