君のもの。Ⅱ
琴夜side
少し早く学校に着いてしまった。
今頃、タカは何をしてるんだろう…?
タカのことを考えると、なんだか幸せな気持ちでいっぱいになる。
でも、それは…君が僕の中ではもう完全に『啓太』だからだった。
こんなこと、タカに言えるはずがない。
不意にケータイを開いてみる。
<新着メール 1件>
「誰だろぉ…」
メールを開くと、そこには『タカ』の二文字。
<今日、大事な話があるから放課後、屋上で待ってて!>
「タカだぁっ、大事な話…?」
<OK~♪>
とだけ返信して、パチンッとケータイを閉じた。