蜜月 -love is blind-【BL】
*夏の憂鬱*
「──は? 帰った?」
今の俺は、相当間抜けな顔をしているだろう。
神宮の部屋の前に立って、神宮と同室の坂井を目の前にして、俺はもう一度聞いた。
「帰ったって、どこにだよ?」
「そんなの実家に決まってるじゃないか」
当たり前過ぎる答えに、俺は仕方なく自室へと戻った。
つーか、神宮の実家って何処だよ。
帰るなら、帰るって一言くらい言って行けってんだ!
むしゃくしゃしながら部屋の扉を開けると、エプロン姿の咲都がパタパタと寄ってきた。
「神宮くん、夕ご飯どうするって?」
咲都の提案で、神宮を夕飯に誘おうとしていたんだ。
そうしたら……。
「帰った」
「え?」
「実家に帰った」
「そうなんだ。夏休み初日から帰る人もいるんだね」
今の俺は、相当間抜けな顔をしているだろう。
神宮の部屋の前に立って、神宮と同室の坂井を目の前にして、俺はもう一度聞いた。
「帰ったって、どこにだよ?」
「そんなの実家に決まってるじゃないか」
当たり前過ぎる答えに、俺は仕方なく自室へと戻った。
つーか、神宮の実家って何処だよ。
帰るなら、帰るって一言くらい言って行けってんだ!
むしゃくしゃしながら部屋の扉を開けると、エプロン姿の咲都がパタパタと寄ってきた。
「神宮くん、夕ご飯どうするって?」
咲都の提案で、神宮を夕飯に誘おうとしていたんだ。
そうしたら……。
「帰った」
「え?」
「実家に帰った」
「そうなんだ。夏休み初日から帰る人もいるんだね」