蜜月 -love is blind-【BL】
「少しは悔しいとか、思わないの?」
悔しい、か……。
そりゃあ勿論腹は立つけど、ここに居ない相手にキレる程俺はガキじゃねぇよ。
別に、俺が悪いと思いたいヤツには思わせておけばいいんだ。
自分がそう思われてるって分かっていれば、余計な労力を使わなくて済むことだってある。
バカばっかやってる俺だけど、自分のことくらい分かってるつもりだ。
他人からの評価なんて、クソ喰らえってんだ。
「俺は……何だか悔しかったよ」
「……そうだろうな。お前は俺と違って」
「ねぇ、何か勘違いしてない?」
俺の言葉を遮った神宮の声が、いつもより低い。
「別に、君と居るのは嫌いじゃないし、先生が言うほど、君が駄目な人間じゃないって、俺は知ってるよ」
相変わらず、俺達は背を向け合ったまま。
「君が悪いとか、思ってないから」
突然神宮が、そんなことを言うもんだから、俺は……――。
「……そうかよ」
そんな風に神宮が思っていてくれたことが、そうやって言ってくれたことが、嬉しいだなんて。
そんなん、恥ずかしくて言える訳が無い。
ぶっきらぼうに言葉を吐き出すのが、精一杯だった。
悔しい、か……。
そりゃあ勿論腹は立つけど、ここに居ない相手にキレる程俺はガキじゃねぇよ。
別に、俺が悪いと思いたいヤツには思わせておけばいいんだ。
自分がそう思われてるって分かっていれば、余計な労力を使わなくて済むことだってある。
バカばっかやってる俺だけど、自分のことくらい分かってるつもりだ。
他人からの評価なんて、クソ喰らえってんだ。
「俺は……何だか悔しかったよ」
「……そうだろうな。お前は俺と違って」
「ねぇ、何か勘違いしてない?」
俺の言葉を遮った神宮の声が、いつもより低い。
「別に、君と居るのは嫌いじゃないし、先生が言うほど、君が駄目な人間じゃないって、俺は知ってるよ」
相変わらず、俺達は背を向け合ったまま。
「君が悪いとか、思ってないから」
突然神宮が、そんなことを言うもんだから、俺は……――。
「……そうかよ」
そんな風に神宮が思っていてくれたことが、そうやって言ってくれたことが、嬉しいだなんて。
そんなん、恥ずかしくて言える訳が無い。
ぶっきらぼうに言葉を吐き出すのが、精一杯だった。