幸せのつぼみ。
**優Side**
寮に入ろうとすると、1人、女の子が立っていた。
「ねぇ、君」
「は、はい?!」
少し声をかけてみると、予想以上に驚かれた。
「入らないなら、よけてくれないかな…」
こちらも驚きすこし引き気味で聞くと、
女の子は答えた。
「あ…。す、すみません!」
彼女は申し訳なさそうにしていた。
リボンは緑。三年生か。
「あ、あの!すみません!」
声を、掛けられた。
女の子は熱があるのか少し顔を赤めている。
「何ですか?」
俺は振り向いて女の子を見る。
女の子はゆっくりとこちらに寄ってきた。
何かあるのかと、俺が近くによると、
もっと顔を赤らめて床に座った。
俺は熱があると確信した。
とっさに女の子に駆け寄り声をかける。
「大丈夫ですか?!」
女の子の脈は、少し速めに動いていた。
女の子はぐったりと倒れた。