幸せのつぼみ。
そうこうしているうちに、15分たった。
「いえいえ、あ、もう15分経ちましたね。
食堂、行きましょうか」
俺は席から立ち上がり、優梨亜ちゃんも
立ち上がる。
バタンッ
ドアが閉まって、食堂まで歩き出した。
「本当に、昨日はありがとうです…!」
俺が少し笑うと、優梨亜ちゃんは、
真っ赤に顔を染めた。
「熱、まだあるの?昨日のことより
それなら休んだほうが…」
俺が尋ねると、優梨亜ちゃんは、
クビを左右に振る。
俺は笑顔で「よかった」というと、
また顔を赤らめる。
「昨日、ひ、ひひひ、膝に頭置いちゃって
…すみませんでした。
こんなただの女子とは関わりたく、
ないですよね…?すみません」
優梨亜ちゃんは勘違いをしていた。
関わりたくないわけではない。
優梨亜ちゃんは可愛いし、
面白い。
決して関わりたくない相手じゃない。
しかも俺は女の子に対して、
嫌いだとか、そういうことは抱かない。