幸せのつぼみ。





「それに…」


俺は、思っていたことを、口にしそうになった。



「それに?」


“しそうになった”ではなく“していた”。

優梨亜ちゃんは言ったことに対して尋ねてくる。


「…なんでもないよ。あ、それより、食堂」


俺は食堂の入り口で、扉に指をさす。


運よく食堂の前に着き、優梨亜ちゃんの、

気をそらすことが…できたはずだった。



  ***********
< 20 / 25 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop