幸せのつぼみ。

“そんなことないんだよ？”なんていわれたら、

私が勘違いしちゃう。


まるで相手が私のことを好きになってくれたとか、

思っちゃう。


そう思っていると、とても顔が熱くなっていた。




…それにしても、取り皿も出さないで、

2人前のオムライスって…


優君は、ふつうにたべてるけど。


「優梨亜ちゃん、食べないの？」

優君は、私に尋ねた。


「あ、たべるよっ！」


高鳴る鼓動。

それでも私はスプーンを手に、

ケチャップでハートが描かれたオムライスに、

…手をつけた。



小さな机に大きなお皿。

そこに、2人前くらいの大きなオムライス、1つ。


目の前の優君と、同じものを口にした。




「これ、うまいなぁ！ね？」


「うん…？」


私は、小さく頷いた。



…優君、本当に気にしてないのかな。