ツンデレな王子さま♪
雫side
伝えたい事はたくさんあるのに
うまく言葉に出来ない
これ以上口を開いたらまた泣いてしまいそうで…
「秀そろそろ行くぞ。」
秀のお父様がそう言って一枚の切符を秀に差し出した
もう行っちゃうんだね…
今日は秀の誕生日
「これ…受け取って」
包み袋に入った秀への誕生日プレゼント
まさかこんな形で渡すなんて思ってなかった
秀はプレゼントを受け取ると私をもう一度抱きしめた
これ以上抱きしめられたら別れが辛くなるよ…
「雫」
秀はそう優しく名前を呼ぶと私の薬指にペアリングを通した
「これって…」
私が秀に投げつけた指輪だ…
「俺のって証。早くこっちに帰ってこれるように頑張るから…その時は結婚しような!雫」
……………うん
「うん。待ってるよ…秀が帰ってくるの…」
その言葉の続きは秀の唇によって塞がれた