ツンデレな王子さま♪






「なにやってんだよッ」


「…秀…」


手を伸ばしても届かない距離…

悲しい…苦しいよ…


溢れ出る涙を抑え先輩をはねのける


早川先輩はフッと笑うと秀を見て拳を振るった



「…ぃ…ゃ」


ボゴと鈍い音と一緒に滴り落ちる赤い血



私の目の前には唇から血を流し地面にへばりこむ早川先輩…。



秀の手には血がポタポタ落ちていた



「雫に触んじゃねぇよッ今後雫に手ぇ出したらぶっ殺す」


そう言いグイッと私の腕を引っ張る秀…。

何も言わず前を歩く秀に不安を感じた



"秀に触れたい"


いつからこう思うようになったのかな…




秀…



私ね…





「秀が好きだよ…」









< 29 / 218 >

この作品をシェア

pagetop