2人ずっとこのままで

出会い

覚えてる?そう続ける南。
もちろん覚えてる。


あの日。俺らは普通に出会った。




―――
――


中学に入学したのはいいものの、授業がだるい。こんなの覚えたって…意味がない。



「せんせぇ〜生理でお腹痛いんで、僕保健室行ってきます」

「アハハハ何が僕だよトシ(笑)」

何もかもが馬鹿らしくてどうでもいい。


「斎藤!待ちなさい!」


訳を聞かずに頭ごなしに怒鳴るだけのセンコー。



「うっせー」

ひらひらと手を振り教室を出た。真面目君たちは呆然としている。…そりゃそうか。お前らが正しいよ。俺みたいになんなよ、と、真面目に思う。

…でも俺は、お前らみたいに真面目にいい子ちゃんしよう、とも思わない。



そして俺は、テキトーにぶらついてここにきたんだ。



そう、屋上。



今思えば、これは神様とやらが導いてくれたのかな。

もし違う形で南と出会っていたら、『好き』とかゆー感情は、生まれてなかったのかな。
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