恋の相手は白黒王子
■対面
時刻、6時30分。
「ただいまぁ」
大広間の扉を開けて、挨拶。
もちろん返事はない。
「寂しい~」
でかい家に響く独り言。
やっぱ、虚しいな。
お風呂でも入ろう、と思って扉に手を掛ける。
その瞬間―――。
ギィと、扉が開く。
え、私…開けてないよ?
「あー、お出迎え??嬉しいー♪」
「初めまして、朔野 姫嘉さん」
「可愛いねっ、超・タイプ!」
「……面倒臭い」
……ん?
何だ、こいつら。
も…もも、もしかして。