恋の相手は白黒王子


「君の執事から、全員命令」



「…迷惑かけてごめんね」


こんなの…困るよね。



「全然?今日はお嬢様いなくて暇だし」



「お嬢様って…恵介君の?」


「そうだよ、俺も執事だからね」



高校生で執事やってるなんて、大変だろうなぁ…。


「ね、高校生で…何で執事なんてやってるの?」



「え?…あぁ、そっか」


恵介君は一瞬驚いたような顔をして、すぐに納得した。



「俺さ、高校生じゃないの」




…え?


目の前で同じ制服着てる恵介君が…高校生じゃない?



「じゃ、じゃあ…」



「大学生」


指を2本立ててニッと笑う、大学生。




「……何でここに?」





「教えるけど…誰にも言っちゃ駄目だよ?」


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