恋の相手は白黒王子
「っ啓太…!」
「こんにちは、姫嘉ちゃん」
目の前には、神代組のリーダーが立っている。
「何でここにっ…」
「何でって、君を攫いに」
また拉致ですか。
啓太は私の手首を掴む。
「大人しくついてくれば、悪いようにはしない」
そんなの信用できるか!
「やめて、離して!!」
恵介君、助けてっ!
「姫嘉ちゃんっ…!!?」
「っ恵介君!」
「お前、誰?」
「俺が誰だろうと関係ねぇだろ、その手を離せ」
恵介君は啓太を睨みつける。
―――ゴッ!!
「…っ!!?」
啓太が恵介君の腹辺りを強く殴る。