恋の相手は白黒王子
「ちょっ…、待って琉馬…っ」
何度後ずさりしても、私と琉馬の距離は変わらない。
それ以上に…確実に縮んでいく距離。
「琉馬ってば…っ!!」
琉馬の胸を両手で押し、泣きそうな顔で睨む。
「ヒメ、そんな事しても…逆効果だから」
押していた両手は琉馬に掴まれ、そのままベッドに押しつけられる。
ちょっちょっちょ…まずくないですか!?
この展開はっ…やばすぎる。
「琉馬!お、おお…お菓子あげるかr―――」
「だーめ」
「じゃ、じゃあ…あ、そういえばさっき神が呼んでたような…」
「嘘もつかないの」
あぁ……駄目っぽい。
「ヒメ、ただのゲームだから…あんま抵抗しないで」
「いやいや…っ、私と司の事知ってるなら余計やめてほしいんですけど…っ」
琉馬の顔から笑顔が消え、私をじっと見下ろす。
「……むかつく」