恋の相手は白黒王子
私は葵さんを見上げる。
大きいんだなぁ、意外と。
「あの…葵さん」
「葵で良いよ」
どうやら執事さん達は、君とか、さん付けをされるのが嫌みたい。
じゃあ…司っていう人も呼び捨てでいいのかな?
「今日…、学校行くの?」
「もちろん、姫と一緒に行くよ」
まぁ、麗華学園と麗華学院は隣だから…当たり前なんだろうけど。
「大丈夫、迷惑掛けないから」
葵はククッと笑って、私の頭を撫でる。
ドキッとするから止めて下さい…。
ってか迷惑って…私が掛けちゃうと思います。
大広間に帰ってくると、執事さん達が集合してた。
…1人を除いて。
「ヒメお疲れー、…もう一つ頼んで良い?」
「うん、何?」