恋の相手は白黒王子
な、何この状況っ!
「っ…離して、司!」
逃げなきゃ…食われる!
「逃げんの?俺が怒ってる理由…聞きたくねぇの?」
それは聞きたいけど…。
今はそれどころじゃないっ!!
「もういいっ、寝るから離してよ」
さっきから手に力を入れてるのに、全然動かない。
どんだけ、力強いの…。
「…ムカツク」
え…?
司は最高潮にイライラしてるようだった。
「ちょっと待って。…私のせい、なの?」
これ以上…関わらない方が良いのかも。
「俺だって分かんねぇよ」
ふと、司が私の手を離す。
いきなりの事に一瞬、思考回路が停止。
「もう寝ろ」
「っ…へ?」