恋の相手は白黒王子
私のクラス…3-Bに入ると、親友ちゃんが冷たく言った。
…藤杜 椿(ふじもり つばき)
私の一番の親友で、姉御肌。
すっごく可愛くて、良き相談相手。
「いや、セーフでしょ」
時間を見ると、まだ少し余裕があった。
まぁ、走ったからね。
「ねぇ、明日の事なんだけど」
…忘れてた。
明日、椿が家に遊びに来るんだった。
でも、親はいないし…それに…。
てか…本当に来るのかな、執事さんは。
「何、何かあんの?」
私は席に着いて、ハァ、と溜め息を付く。
「何かさ…執事が、来るんだって」
「執事?」
「うん、今日からね、親が両方とも海外出張で、代わりに執事を雇ったんだって」
まぁ…執事が来るって事に対しては、あんま抵抗無いけど。
でもやっぱり…私、結構人見知りだし。
「いいなぁ~」
「え?」