恋の相手は白黒王子


みんなは、私に気付いてないようだった。


「え、姫嘉様が…覚醒?」


「あぁ、急に俺達みたいに暴れだしちまって」


「…すごかった」




……え?

私が、覚醒?



「っ、どういう事…?」


私が声を掛けると、みんながハッとこっちを見た。



「姫嘉!お前…聞いてたのか?」


「…私が覚醒したって、どういう事なのっ!!!?」



私が声を荒げても、誰も答えようとしない。


「何でっ…黙ってるのよ!!」




「ヒメ、落ち着いてっ!」


「だったら答えて!」



私、心のどっかで…理解してる。


あの時、確かに喧嘩が楽しいって思った。



きっと…これからも。



嫌だ。


そんなの、信じたくないっ!!

< 79 / 140 >

この作品をシェア

pagetop