恋の相手は白黒王子
みんなは、私に気付いてないようだった。
「え、姫嘉様が…覚醒?」
「あぁ、急に俺達みたいに暴れだしちまって」
「…すごかった」
……え?
私が、覚醒?
「っ、どういう事…?」
私が声を掛けると、みんながハッとこっちを見た。
「姫嘉!お前…聞いてたのか?」
「…私が覚醒したって、どういう事なのっ!!!?」
私が声を荒げても、誰も答えようとしない。
「何でっ…黙ってるのよ!!」
「ヒメ、落ち着いてっ!」
「だったら答えて!」
私、心のどっかで…理解してる。
あの時、確かに喧嘩が楽しいって思った。
きっと…これからも。
嫌だ。
そんなの、信じたくないっ!!