彼に強引にされる



「ちょっと聞いてんの?」

「ええ、聞いてますよ」


「…近くない?」

「近くありません」



仲良く肩を並べて座っているのは、何かの間違いだ。

やり終わるわけないだろっていう、プリントの山と対峙してるのも、間違いに決まってる。


奴の高そうな香水の香る近距離にいるのだって、ふふふ といゆになくご機嫌で佇んでいるのも、そう。


何かの手違いだ。うん。



ありえない。



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