飛べない鳥
授業中も、休み時間も、
外を見るフリをして、
唯を見ていた。



愛しい…唯が──……



『橘君!!』



休み時間、響ののろけ話を聞いていた俺。

突然、3人の女が俺と響の前に姿を現した。



『…なに?』


その3人とは、入学したばかりの頃、話しかけてきた奴らだった、


そして、俺が《軽い女は嫌いだ》と言った奴ら。



まだ懲りてねぇのか?



『橘君、最近またかっこよくなったよね?笑顔とかまじいいよ!』



『…どぉも』



『どぉもだって!私たちすごくない!?』



…絶対すごくないから。


『かっこいい~』



俺は少々不機嫌な顔を見せると、女達は逃げるように俺の場所から離れていった。



『遥斗、お前は気付いてねぇかも知れないけど、最近お前が笑うようになってから、お前の人気すごいぞ?』



『…は?』
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