飛べない鳥
暫くして、先生の車がある場所に着いた。


そこは白い大きな建物で、○○総合病院と書かれてあた。



『先生…』



俺は車の中から建物を見上げる。



『きっと菊地さんならここにいるはずよ、急ぎなさい』


車内の時計を見ると、もうすぐで19時になりそうだった。



俺は車から飛び下り、
ドアを思いきり閉めた。



『先生ありがと…響もありがとな!』



『頑張れ!遥斗!!』



俺は笑顔を見せて、
夜の病院に入って行った。


病院に入ると真っ暗で、不気味さが漂ってくる。


非常口の緑のランプが気味が悪い。



唯はもういないかもしれない…


唯のお父さんがどこの病室にいるかも分からない…



俺は静かな病院のロビーに立っていた。



すると向こうの方から足音が聞こえてくる。


こちらに向かってくる足音。



俺は足音が聞こえる方を見た。





『…遥斗?』





俺はポケットにしまっておいた四ツ葉のキーホルダーを強く握った。
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