飛べない鳥
俺は唯に恋をして、
唯を愛しいと思って…


人を愛すことは口で言うのは簡単なことだが、実際行動に移してみると…
思っていた以上に難しい事なんて知らなかった。



俺は少しだけ成長しただろうか?



俺は教室に戻り、カバンの中に入っていた携帯を取りだし、メモリから響の番号を見つけ、通話ボタンを押した。


あれから響のことが気になって仕方なかった。



響と先生…上手くいきますように…




『──…はい?』



雑音と共に聞こえたのは紛れもなく響の声。



『響か?』



それにしても響の声が聞こえにくい。


響はどこにいるんだ?



『遥斗か?どうした?』



『お前先生とどうなったわけ?』



『今、美幸の看病してて、買い出しに行ってるんだ』


だから雑音が聞こえたのか。

看病してるってことは上手くいったってことか?
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