飛べない鳥
響は一生懸命、自分の恋に向かっている。


そんな彼の姿を見て、俺も頑張ろうと思ったんだ。


俺の恋の決着の日は、日曜日─…



唯に自分の気持ちを伝えるんだ。



──…この日、俺はひとつの決心を胸に深い眠りについた。



─…ピーンポーン…



うるさいな…
誰だよ?俺の眠りを邪魔するヤツは。


俺は真っ暗な部屋から携帯を見つけ出し、今何時かを調べた。



『は?まだ5時?』



時計は、早朝の5時を示していた。



『ありえねぇ…』



俺はまた枕に顔を埋める。


─…ピーンポーン…


─…ピーンポーン…



何回も鳴らされるインターホン。


嫌がらせか?


俺は仕方なくまだ完全に眠っている体を起こし、玄関に向かった。



『誰?』



眠たい目を擦りながら俺は言った。




『遥斗!俺!響!』
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