飛べない鳥
朝食を済ませて今に至るわけだ。


唯とは10時に駅で待ち合わせをしている。


まだ時間には余裕があったため、俺はのんびりと過ごしていた。



壁に貼ってある光輝さんからもらった写真をしばらく眺めていた。



俺は立ち上がりその写真を壁から取った。



『唯に…見せたいな』



この綺麗な写真を唯に見せてやりたいと思い、写真をズボンのポケットに入れた。



そして待ち合わせの時間が近付いてきたため、俺は財布と携帯を持ち、家から出て行った。


家を一歩出ると、外は蒸し風呂状態。


夏だから仕方ないか。



外の気温や、暑さなんて俺にはどうでもいい。


早く唯に逢いたいという気持ちが遥かに大きかった。


俺はなるべく日陰を歩き、唯との待ち合わせ場所の駅に向かう。
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