星の唄
「…ごめんなさい。」
「え?」
しばらく黙った後、舞衣はしんみりと言った。
「結衣にずっと会いたかったのよ…。」
確かに、プロジェクトのプログラムを受けている間、家族は被験者に会う事も様子を見る事も禁じられていた。
総司令官である舞衣はおそらくその規定に従っていたのだろう。
その舞衣の答えに結衣の緊張の糸は完全に切れた。
「私も会いたかったよ。」
結衣はほんの一瞬でも、自分は捨てられた…と考えた事を思い出した。
けれど、真実は全く逆のものだった。
結衣は家族に愛されていた。
それが答えだった。
「今日はお休みを貰ったから、ここにいて。一緒に話しましょ?あ、そうだわ、アルバムもあるのよ!」
舞衣は結衣の言葉に喜び、バタバタと色んなものを用意し始めていた。
結衣も嬉しくなり、二人は時間を忘れて楽しんでいた。