星の唄


「でも…?カナデはなんで結衣を狙ったんだ?」

結樹は首を傾げた。
奏空も首を振っている。

けれど結衣にはなんとなく解った気がしていた。

「奏空。カナデ…さんの¨星のかけら¨はあるの?」

「え…?」

そう。
彼女はきっと¨星のかけら¨を探している。
結衣が持っているのをなんらかの形で知り、¨星のかけら¨を取りに来たんだろう。

「きっと彼女は¨星のかけら¨を探してる。」

「………。」

結衣の言葉を聞き、奏空は言葉をなくしていた…。
驚いたような、何かを考えているような、そんな顔をしている。
それでも瞳は真っ直ぐ、結衣を見ていた。


「ある…。¨星のかけら¨は最初、カナデの為に作ったんだ。」

¨カナデの為に…¨

そう奏空の口から聞いた結衣は、心に何かが刺さったような気がしていた。
けれどその痛みは一瞬で結衣は気のせいだとあまり気には止めなかった。

「…¨星のかけら¨って?」

突然不思議そうな結樹の声を聞き、奏空と結衣は思わず結樹を見た。

そうなのだ。

¨星のかけら¨のことを見たことがない結樹には、解るはずがない話だった。


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