星の唄
星
―21XX。
碧い星で人類は暮らせなかった。
近くの星や宇宙船、衛星に移住し、暮らしていた。
人類は碧い星を捨てた。
碧い星は黒い星になっていた。
黒い星に変えてしまったのは人類だった…
…
………
……
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……………
「本日の授業はこれで終わります。お疲れ様でした。」
コンピュータから音声が流れるのを聞くとユイは電源を落とし、窓の外の黒い星を眺めた。
「どんな色だったんだろう…。」
授業で教えられる碧い星は綺麗で、写真も何枚も出てくる。
でも、ユイの祖母でさえ本当の碧い星を見たことがない。
ユイは本当に碧い星なんてあったのかさえ疑わしく思っていた。
それにユイは黒い星も好きだった。
黒い星はよく見ていると、宇宙(ソラ)のように時々赤や黄色、青い光るものが見える。
それは子守唄みたいに優しい色だった。
でもきっとそんなことを考えているのは自分だけだと思っていた。