星の唄
ユイはあまり夢中になりすぎて、すっかり遅くなってしまった。と思った。
いつの間にか、明るかった空が映っていた窓には星がたくさん散らばっていた。
「今日はありがとう。」
「どういたしまして。」
「また…来てもいいですか?」
ユイが恐る恐る聞くと、ソラは笑って答える。
「どうぞ。なるべく、いつでも入れるようにしておくよ。」
「うん。それじゃぁ、また。」
「気をつけてね。」
ユイはソラに手を振って部屋に戻った。
部屋に戻って慌てて時計を見た。
夕飯の前には戻れているかが心配だった。
が、ユイは時計を見て驚いた。
思ったよりも時間は経っていなかったのだ。
確かにソラの部屋に時計は置いてなかったので正確な時間は解らない。
でも確かに空には星が散らばっていたはずだった。
けれど、ユイの部屋から見た窓はまだ空が紅くなったところのようだった。