星の唄


夕飯を食べ終わり、ユイはベッドに横になった。
いつもならこの時間はチャットに入るところだが、今日は何故か入る気が起きなかった。

それよりも、ユイは今日行ったソラの部屋について考えたかった。

あれは明らかにバーチャル世界だった。

知らないところだったし、時間の流れも違う。
星が散らばっていたはずが、戻って来たら夕暮れなんて…。

そもそもユイのいるところの夕暮れも碧い星に似せて作られた作り物なのだが。
それでも、どこも共通な時間として使われている。
昔は国で時間にズレがあったが今は世界共通の時間となっている。
だから、それと違う時間なのはバーチャル世界の中だけのはずなのだ。


…何故あんな部屋をソラは持っているんだろう?


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