星の唄
星月夜
次の朝、学校が一ヶ月臨時休校になったお知らせが届いた。
原因はシステムエラーの為だった。
おそらくは、この前発生したバグによるものだろう。
学校が休校になるくらいだからまだ解決もしていないに違いない。
臨時休校といえば生徒は普通喜ぶものだ。
おそらく、シゲとサクラは休校を喜んでいるに違いない。
…が、碧い星を好きなユイは少しだけガッカリした。
それに課題が出た。
出された課題の内容はいつもと少し違っていた。
いつもの課題ならば、碧い星や黒い星のレポートを書かされたり…
碧い星から黒い星に変わる歴史の年表をまとめさせられたり…
正直、退屈なものばかりだった。
だけど、今回の課題は『好きな本・話』の感想文だった。
課題図書はなく、小説でも絵本でもジャンルも自由だった。
ユイはすぐに本を決めた。
迷わずに、ソラの部屋にあった『星の唄』を選んだ。
しかし、どのバーチャル図書館も全部休業中になっていたので探すことは出来なかった。
こんな時に感想文なんて学校は何を考えているのだろう…ユイはそう思った。