星の唄
「それでここに来たの?」
ユイはソラの部屋で本を探しながらソラに課題の話をしていた。
「うん。」
「17歳でも読書感想文なんてあるんだね…。」
そう言いながらソラは笑いを堪えきれないのか、小さく笑い声が聞こえてきた。
「笑わなくても…。」
「…クッ。…ごめん。」
ユイは笑いが止まらないソラを見て顔を膨らませた。
「ソラさんはひどいですね…。」
「あ。ユイちゃん?ソラでいいよって言ったでしょ?敬語もいらないよ。」
「…あ。」
「ね?」
そう言ってソラはユイに微笑んだ。
「…うん。」
ユイは照れながら答えた。
実は先程、ここに通う条件として敬語を使わないという約束をソラとしたところだった。
ユイは『星の唄』について書くつもりでソラの部屋に来た。
だが、たくさん本もあるし、時間があるので、ゆっくり決めることにした。
ソラも笑顔で承諾してくれた。