星の唄


なぜなら、黒い星の良さはもちろん授業でも出てくることはなかったからだ。

コンピュータで好きな時に受けられる授業は、いつも碧い星の綺麗さを懐かしむものばかりだった。

一人で映像を見るだけなので、話す相手も特にいなかった。



黒い星から目を外し、コンピュータに視線を戻し、チャットに入った。
授業の後、チャットに入るのはいつもの日課だった。

同じくらいの年齢の子はみんな同じ内容の授業を受けていて、グループ分けをされている。
そのグループのチャットだ。

もちろん、距離が離れているので直接会ったことはない。


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