星の唄
「…ゆめ?」
朝起きてユイは不思議な夢を思い返した。
ユイには兄などいないはずだが…
夢には出てきた。
ソラと星月夜の話をしたからだろうか?
夢の男の子はソラに少し似ていたような気もしたがユイの記憶にはなかった。
いつの間にか長い休校は残り3日となっていた。
ユイは慌てて課題に取り掛かった。
感想文なので簡単だと思っていたが、指定の字数がまさかの8000字以上だったのだ。
「8000字なんてどうかしてる……。」
真っ白い画面を見て、ユイは思わず溜息をついた。
チャットは運休のままなので確認は出来ないが、シゲとサクラも今頃は缶詰に違いない…そう思いながら手を動かした。
課題のせいでしばらくソラの部屋にも行けないのがユイには何より残念だった。
課題に取り組む間に夢の話は記憶から薄れていった。